四季報銘柄

銘柄分析  打倒コロナ! 塩野義製薬は感染症に強い創薬企業

2020年4月14日

塩野義製薬の記事のアイキャッチ

会社四季報で特集されている銘柄って本当に投資対象になるの?

「○○ランキング」だけじゃその企業の特徴がわからなくて判断できない・・・。

そんな悩みにお答えします。

 

四季報の銘柄をコツコツ地味に分析しているshigeです。

 

チャートを使えば株価は時系列で見れるのに、四季報に載っている資産とか利益剰余金の額ってその年の分しかわからないですよね。

でも、その会社の有価証券報告書を読めば時系列で5年分わかりますし、決算短信を読めば四半期毎の状況もわかります。株主思いの会社ならHPに「当社の強みはこれです!」とはっきり書いてあったりもします。

だからそれらを理由に投資判断するのが現実的じゃないでしょうか。

 

聞き手
確かに。四季報だけじゃ心許ないもんね
でしょ?当方も含めて多くの投資家は素人だから、パッと見てわかる情報を出している会社に投資したいよね
shige
聞き手
でも、決算短信とか読むの、ちょっとめんどくさいし
大丈夫。当方が代わりに読んで報告します!
shige

という訳で

この銘柄分析シリーズではそんな「ちょっとだけ面倒な事に挑戦してお宝銘柄を発掘しよう」という企画でお送りしています。

 

今回、分析するのはランキング13位の「塩野義製薬(4507)」です。

事業内容は処方箋医薬品と医薬品を主とする製薬企業で、営業利益率は39.86%です。

 

以下HPへのリンクです

 

注意ポイント

・ここでベースにしている四季報の数値はコロナショックをほとんど踏まえていないので、当方の分析もあくまで目安程度に考えてください

・買う事をお勧めする記事ではありません。この記事、及びブログ上の情報の内容の正当性、有効性、正確性について保証するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当方見聞録2では一切の責任を負いかねます。

 

結論

事業内容

医薬品、臨床検査薬・機器の研究、開発、製造、販売など

 

創業は明治11年。大阪で前身となる「塩野義三郎商店」が開業。和漢薬から洋薬、さらに薬の開発と業態を変えて、昭和18年に「塩野義製薬株式会社」に社名を変更して製薬業を中心に経営をする事明確にしました。

鎮痛薬のセデスや総合ビタミン剤のポポンSは聞いたことありますよね。

 

shige
大阪は製薬会社多いよね。毎年うちに来る「置き薬のおっちゃん」も大阪だし。
あの人、「大阪+営業」の合わせ技だから良く喋るわねー。あたしゃ毎度、聴いてて疲れちまうよww
聞き手

強み

・市販薬より病院向けの薬が主戦場

・創薬型製薬企業であること。特に感染症、疼痛、中枢神経領域、に強い。

・低分子創薬の開発。低分子創薬とは「比較的値段が安くて、細胞内にも効果があって、飲み薬として使える」薬の事らしいです。詳しくはこちら

 

特に注目すべきは、感染症薬の開発が得意な企業なので、新型コロナウィルスが流行する前からコロナウィルスの研究はしていたとの事。

 

さらに先月17日付でマイクロブラッドサイエンス社という所と業務提携をして、中国から抗体検査キットの輸入に取り組み始めたというIRを発表しました。

その抗体検査キットは10分で結果が出るという優れもの。

マイクロブラッドサイエンスは東京にある会社で、微量採血器具を使った臨床検査サービスを提供している会社です。HPはこちら

 

それに加え、北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターと協業で創薬の開発を開始したとの事でもあります。

同リサーチセンターは国内屈指の感染症研究施設で、アフリカにも拠点を持っているプロ集団です。

shige
これは期待できますね。こういった企業や施設ならどんどん儲けてもらってもいいと思います。政府や上の人間があてになりませんから

業績

塩野義製薬の業績を表した図

内需株と言う事で安定しています。

19年3月期まではおおむね順調に見えます。

ただインフルエンザ治療薬として発売した「ゾフルーザ」に耐性ウィルスが出現したと言う事で20年3月期は業績を下方修正。逆風が吹いている状態です。

またゾフルーザやサインパルタ(抗うつ剤)をはじめとする特定製品に売上の48%を頼っているので、リスクを分散させる必要性もあります。

しかし、幸か不幸か新型コロナウィルスの世界的拡大により塩野義製薬の創薬開発力に注目が集まるという展開も考えられます。報道による新型コロナウィルスの治療薬として期待されている「アビガン」は軽症者には有効だけど重症者には効かないと言われているので、同社にとってはチャンス到来であると思います。

 

中国なんかに負けんじゃないわよ!日本の力を見せつけなさい!
聞き手
shige
激同。大阪の製薬会社同士で情報を共有して、世界中の利益を根こそぎ奪ってちょうだい!

チャート

塩野義製薬の株価チャートの図

TradingView提供のチャート さすがにコロナショックの影響を受けてます

昨年に入ってから株価は下げトレンドになっていますが、これは先のゾフルーザの件で業績を下方修正したことが影響しています。

ゲーム会社と同じで製薬会社もヒット作が出れば業績は大きく伸びますが、何か不具合が発見されたときは業績への影響が大きいですね。

ただ、武田薬品工業や小野薬品工業株式会社、エーザイなどのチャートがひどい有様に比べて、塩野義や第一三共はこの相場でもきれいなチャートを維持しているので今後に望みは持てます6200円越えるかどうか注目です。

指数の他社比較

 

他社と比べて塩野義製薬の業績が伸びがどの程度かを見る指標です。

17年期の小野薬品工業はオプジーボの開発による好業績ですが、その後は薬価が半額以下に引き下げられた事と海外メーカーが類似品の開発・がんの1次治療に認められたことで急速に注目を浴びなくなったことによるものと思われます。

これを見てわかるのは、「どの会社も例年業績が伸び続けている訳ではない」と言う事です。ただ、塩野義製薬は増減が緩やかなので他の製薬会社よりは投資しやすいかもしれません。

 

 

 

成長性スピード

塩野義製薬の成長性を表した図

最高益だけど利益は減っている

海外で抗HIV薬等のロイヤルティが拡大しているものの株主は下方修正の方を重視したと見え、チャートは下落。最高益圏と誤算という真逆の言葉が並ぶ次第となりました。

四半期ごとEPSの推移

塩野義製薬の四半期毎のEPSの推移を表した図

20年期の4Qは未発表なので省略しました

四半期毎のEPSの推移を見る事で成長スピードが加速しているか、鈍化しているかがわかります。

どの四半期も19年期の方が稼げていますね。20年期は遅れ分を取り戻そうとしている印象です。

20年期は成長スピードにブレーキがかかったと言っていいでしょう。

ROA

塩野義製薬の総資産、当期純利益、ROAの推移の図

こちらも20年期は総資産が未発表なので省略しました。

ROEは借金を増やせば数値が大きくなってしまうので、当方はROAを重視しています。

ROAは7.3%から17.0%に増えています。

資産の伸びよりROAの伸びの方が速いのでコストカットなどでカバーしているのかもしれませんね。

 

四半期ごとの売上の推移

塩野義製薬の四半期毎の売上の増減の図

こちらも20年期の4Qの売上は未発表なので省略しました

EPSと同じグラフかと思うような結果になっています。まあ、全ての利益は売上ありきなのでここが減れば当然減益になりますね。

もう下方修正を出さなくていいように開発していただきたいです。

 

倒産リスク

塩野義製薬の倒産リスクに関わる数値の図

借金がないので貸借対照表がシンプルで見やすい。

 

自己資本比率

自己資本比率(%)79.780.77984.585.7

負債も含めた資産全体に対して返さなくていいお金が多ければ当然倒産もしません。

自己資本比率は50%以上で合格、80%以上優秀。逆に20%以下で危険水域となります。

(自己資本・・・返さなくていいお金のことで、純資産とも言われる)

 

左から順に15年期、16年期、17年期、18年期、19年期です。

塩野義製薬の場合、直近5年で概算で80%以上あるので資金繰りに困ることはないのはないです。

 

 

 

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフロー(百万円)45604102290111903129790145684

仕事をしてきちんと稼げているかを見る数値です。

15年期から19年期までに3倍以上のキャッシュフローの増加に成功しています。食品や医薬品はどんなに不景気になっても一定の需要はあるので有利ですね。

投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローも当然マイナスになっているので、手元の現金については何も問題はありません。

 

まとめ

ポイント

投資対象として・・・「△」

理由・・・20年3月期は業績を下方修正した影響が大きい。特に主力のゾフルーザのつまずきが痛い。

コロナウィルスの治療薬の開発に期待はできる

 

ちなみに配当利回りは1.64%。つまり54万円程投資して配当が9000円弱と言う事なので、個人投資家が長期で持つメリットも少ないです。
shige
聞き手
株の魅力は売却益。この銘柄は富裕層向けだわね。

 

社会にとって製薬会社は絶対に必要ですが、投資家として見ると薬の安全性や常に創薬し続けるためのリソースの確保、競争の激しさを考えると投資をためらう分野だと感じました。

個人的には同じ資金を投資するなら5Gなどの成長分野の方がいいなと思っています。

この記事が読者の皆さんの参考になれば幸いです。ありがとうございました。

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    shige

    元々はギタリストになりたくて専門学校に入学したが挫折。 地元・愛知に帰りアルバイトや工場勤めを経験して今に至る。 投資スタイルは「中長期投資」 2017年から投資していた「アイ・アールジャパンホールディングス」が株価8倍になったことをきっかけに、本気で仕事を辞め投資家生活に入ることを画策中。このブログでもノウハウを公開していく予定です。

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