
今回はそんな視点の記事です。
IRJで800万円の利益を得て、最近「粗利益」の重要性に気付いたshigeです。
2019年から2030年までに市場規模が3.8倍になるDX。その恩恵を受けそうな企業をこれまで6銘柄分析してきました。
間違っている記事、内容が薄い記事、さまざまあると思いますが当方の独断と偏見で有力と思われる3銘柄をピックアップします。
株式投資はインフルエンサーに従って投資するより、自分で分析した方が仮に失敗しても次に繋げらます。
一番信頼できるのは自分自身。企業だけじゃなく自分にも投資をしていきましょう。
この記事の内容
・MSOL、ライトアップ、ベイカレントに注目している理由を大まかに解説
こちらも参考に
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マネジメントソリューションズ(MSOL)
日本ではPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)のできる企業が少ない上に、顧客と直接契約している企業はMSOLのみ。それだけで経済的な堀ができています。
さらに顧客も大企業が中心なので多少の不景気でも財務は安定しており、売掛金の回収ができないなんて事も少ないでしょう。
もちろん企業変革への意識も高いので案件の獲得には問題ないと予測します。
企業概要のコメント欄は
最新の四季報が発売されたので内容を簡単に確認します。
企業概要のコメント欄は
「成長」と「新事業」
の見出しが出ています。
特に新事業が良いですね。
MSOLはいわばコンサル業なので人が動いた時に売上が出ます。そしてコンサルタントが増え稼働率が上がればその分だけ売上も増えます。ただ逆に言えば緊急事態宣言など活動が制限される状況では売上が消えます。だからストック性のあるビジネスの確立が課題だと思います。
そういう意味で、既存のノウハウを生かした「マネジメント教育事業」や「プロジェクトマッチング事業」の始動は心強いですね。
建前上はコンサルの単一事業と言う事でIR資料に部門別の売上は書いてありませんが、実質2事業あると当方は解釈しています。
数値面は?
四季報の財務分析を見てみると、前号とほぼ同じ数値です。
そこでもう一方踏み込んで「売上高総利益率」に注目します。
21年10月期2Q終了時点で、総利益率は
37%
です。
普通かやや低いレベル。しかし営業利益率は11%以上あるので問題なしですね。
一方個人投資家に人気なセラクの総利益率は概ね
22~25%
同じく人気のオーケストラホールディングスの総利益率は
20~21%
です。

LTSの様に子会社の低い利益率に引っ張られているだけなら、協業案件を増やせば改善してくるのですが。
販管費は企業が成長していく時の先行投資で大きく増えます。しかしそれは一時的なもの。
一方原価は商品を作る時に恒常的にかかるもの。その原価が大きいなら、売上を増やして利益を出そうとする為、原価が増えイタチごっこ状態です。
だから原価を減らすことが売上高総利益の改善に繋がり、ひいては営業利益向上となります。
総利益率は最低でも40%は欲しいですが、37%なら十分改善の余地があります。逆に20%台のままだと苦しいですね。
ファンダメンタル面でセラク、オーケストラに投資をするならこの辺の問題の解決に、見通しが立った時ですね。
コンサルタントの増加は
21年10月期2Q・・・122名
20年10月期2Q・・・85名
当面は業績の伸びに問題はなさそうですね。
MSOLは企業風土としてイケイケな印象で、主力のPMO事業と新事業の成長が伴えばこれから面白いことになりそうです。
そういった意味で注目してます。
ライトアップ
企業の助成金自動診断をする「Jシステム」。
助成金の選び方や申請手続きの補助をする「Jコンサル」
ITツールの共同開発・共同販売を行う「JDネット」
この3つが主力の企業です。
昨年のコロナ拡大で、対面販売ができずやむを得ず立ち上げたJシステムが急成長を遂げました。それをきっかけに他の業務もオンライン化して利益率は向上。
社員のテレワークも進み当方が注目している企業の1つです。
売上の伸びが今一つなのはコロナの影響で30%減したことが理由。そこから50%近く回復して現在の業績になっています。
最新の四季報の予想値だと22年の売上の伸びは13%程度ですが、当方の独断と偏見では上方修正が来そうな気がします。
ライトアップの20年期の売上総利益率はなんと
ポイント
79.4%!!
19年期でも72.4%です。IRJが80%台なのでそれに迫る勢い。効率の良さは絶品です!
営業利益率もコロナ前は13%だったのに対し、コロナ後は28%まで上昇。今期は30%越えます。


ライトアップの顧客は中小企業ですから非常にすそ野の広い分野。
しかし不景気による顧客倒産で売掛金消滅の可能性もありますから、その辺が弱点です。
ベイカレント
システムを開発からコンサル業に乗り出し大躍進した企業です。
おそらく知っている方も多いと思います。
ここの会社はコンサルですが、実際は「高級派遣」と言われています。
ポイント
分析記事の株本の動画にもある通り、ベイカレントのコンサルタントが特別優秀という訳じゃなく、
ITにある程度詳しいコンサルタントを大量に育成してクライアント企業に応援に出すというイメージです。
実際、昨年度は400人コンサルタントを採用しましたからw
そしてそれを可能にしているのが「鬼強い!」と言われている営業部。
売れと言われれば詐欺商材でも、水でも売ってくる程。
通常のコンサル会社はコンサルタントが営業も兼ねているようですが、ベイカレントは営業部が独立して存在しているのです。
業績を振り返ってみます。
・21年期の営業利益率は31%
・EPSは68.2%増
・総利益率は47%
株価は昨年3月の4200円付近をボトムにして、今月は39000円越え。
1年3か月で9バガー以上です。
こうなるとESGとか中期経営計画とか関係なしw
投資家達、厳密には短期トレーダー達は数字と言う目先の結果しか見てないんだなと思います。
それでも結果を出しているから、このやり方でどこまで伸びるか興味はあります。
まとめ
・これまで分析した銘柄の中で楽しみなのは、MSOL、ライトアップ、ベイカレント
・各銘柄の強みと弱みを把握して投資する
・営業利益だけじゃなく「売上高総利益率」にも注目
DX事業に乗り出している企業は数多くありますが、しっかり利益を出している・出していける体制にある企業は限られていますね。
また、業態のわかりづらさからオーケストラやデジタルホールディングスは取り上げませんでした。
業界経験者の方なら独自の見方ができると思うので、各々自分の持っているリソースを確認していくことが大切だと思っています。
ありがとうございました。