
最近、アドセンスやAmazonアソシエイトで収益が発生している事に感謝しかないshigeです。
今回ご紹介するのは「Business Agility」という本です。
LTSのウェブセミナーをよく見ている方にはなじみのある内容です。
今までの日本企業は一人のカリスマ社長の指示に従っていれば利益が出ていました。
しかし、現代は変化が非常に早くいちいち上の人の指示を待っていたら事業環境が変わってしまします。
だから変化に素早く対応できるようにしなければいけない、と言う内容の本です。
具体的な投資術の本ではないですが、これから成長する企業を探す上でのヒントになると思い記事にします。
この記事の内容
・アジリティとは平均的に速い事
・アジリティの三原則
こちらも参考に
著者紹介
山本政樹
株式会社エル・ティー・エス執行役員
アクセンチュアを経てLTSに入社。ビジネスプロセス変革案件を中心に手掛ける。
また、企業情報化協会にてビジネスプロセスマネジメントの研修講師を務めるなど、BPMおよびBAに関する啓蒙・教育活動を実施している。
F1ではなくラリーカーのような経営を目指す
ある特定の条件が続く限りにおいて速いというのでは、アジリティがあるとは言えません。大切なのは最高速度が速いことよりも、様々な環境に対応し平均的に速いことなのです。
p26より
一般的にF1マシンはサーキットと言う舗装され、決められたコースを時速300km/hで走ります。タイヤがすり減ったらピットで交換し、燃料が少なくなったら補充できます。ただし、F1はコースアウトしたら停止します。
一方のラリーカーはせいぜい100~200km/hしか出せません。でも、
ポイント
ラリーカーは舗装された道は勿論、ぬかるんだ道、雪道、砂利道、砂漠のような足場の悪い道も走れます。そもそもコースがない所を走るので自分でその都度最適な場所を判断して走行しなければいけません。道を間違ったら引き返して軌道修正をし、ゴールを目指します。
変化に強いのはラリーカーです。
企業経営もまさにこの状態です。
GAFAに代表されるネットを駆使した企業の台頭で、情報の共有化が簡単かつ迅速になりました。誰かの経験があっと言う間に広まり今日の成功法則が明日には陳腐化します。
また、以前なら企業側が莫大な予算をかけてCMを打ち、タレントなどを使ってその商品の良い所だけをアピールできました。しかし今は、多くの消費者がネットを通じて正直な感想を投稿でき、要望も多様化しました。そうなると企業側は昔の成功体験にこだわっている場合じゃありません。消費者の変化に素早く対応できるよう「アジリティ」の有無が死活問題となったのです。
ブログ運営もラリーカー
このブログも開設して1年5か月以上経過しましたが、ようやく個別記事が80を越えてきました。
他の方に比べると超牛歩ですが、ここまでやってこれた要因は何かと考えるとそれはひとえに、
ポイント
未完成でもいいから記事をUPし続ける
事を念頭にしていたからです。
マインドマップを作成してどのカテゴリーを書いていくか綿密に決めるという手法もあります。しかし、当方の場合は実際に動いてアクセスの増減やアソシエイトの売上を見た方がモチベーションを保ちやすかったのです。それが結果的に読者の需要に繋がっていきました。

万が一このブログのマネタイズが上手く行かなくても新しいブログを立ち上げればいいわけですから、人生は動いた者勝ち、変化に適応した者勝ちだと思います。
アジリティの三原則
アジリティの概要は多くの方が体験を通して感じていた事だと思います。
特にサッカーは野球などワンプレーごとに試合が止まる競技と違って、選手も状況も動き続けているのでそれに適応する為ポジションはあってないようなもの。どこにパスを出してもいいし、どこをドリブルしてもいいので、当初の戦略通りに行かなくても臨機応変に対応して勝利を目指します。
アジリティは身近なものですね。
そんなアジリティは企業や業種ごとにさまざまな要素があるのですが、以下の事が共通しています。
「小さく素早くはじめ、大きく育てる」
綿密な計画を立て予算、人材、技術、設備など全部揃えてから開発を始めるのではなく、必要な機能を絞ってすぐに取り掛かります。製造業の1個流しに近い考え方ですが、こうすることでエンドユーザーに商品を届ける時間が短くなりますし、ユーザーからの情報をフィードバックして改良することが容易になります。また、撤退する時のダメージが少なくて済みます。
もちろん一度に大量生産する場合に比べて手間がかかりますが、トータルでのコストは小さくなりますね。
コンビニの無人店舗をテスト的に始めるのがそれです。
「ネットワークで連携する」
小さく素早く取り組むにはトップダウンではなく小さなチームがいくつも連動して動かなければなりません。
その際大切なのは
・ビジョンや目標を共有する事
・他のチームの事もある程度知っておくこと
です。
本の中では「T字型人材」と言う言葉が使われていました。
T字の縦棒の部分は自分の専門領域の事。ここはどん欲に深めていく。
さらにT字の横棒の部分は関連チームの事。関連チームの事をある程度知っておかないと、自分本位のコミュニケーションになってしまい全体が上手く動きません。だからネットワークでつながる為には、専門外の事もある程度知っておかなければいけないよね、と言う事です。
「個人が自立的に判断する」
小さく素早く対応するためには上に伺いを立てている場合じゃなことは先述した通りです。
ただ、個人が自立的に判断してもそれが組織全体の為になっていなければ意味がありません。
そこで重要になるのが、「情報の共有化」です。
例えばサッカーの例で言うと、残り時間数分で同点の場合、攻めに行くのか守り切るのかもフォワード陣とディフェンス陣では考え方が違うのでそこは事前にしっかり情報を共有しておく必要がありますね。
会社での情報共有の対象になるのは、
・業績や予算
・各担当者の役割分担や置かれている状況
・組織が抱えている課題や今行っている取り組み、各自の成果や待遇など
・社内トラブルなど
チームが違っても共有している情報が同じなら判断する事も同じになります。
それに、そういった状況で判断したことは全て自分に責任がありますから、自然と自律性が育つという仕組みです。



まとめ
・企業経営はアジリティが大切。それはF1ではなくラリーカーのように柔軟に対応する事を意味している。
・「小さくはじめて、大きく育てる」「ネットワークで連携する」「個人が自立的に判断する」のが原則。
本の内容は総論なので人によっては物足りないかもしれません。しかし、これからの時代は確実にテクノロジーを主体としたサイクルの短い変化が続くと思います。
そういった企業を見極めて投資できるようになっていきたいですね。
ありがとうございました。