
今回はこの悩みにお答えします。
IRJが無名の頃から保有し2020年に売却、800万円の利益を得たshigeです。
今回は誰もが憧れる10倍株を扱った本をご紹介します。
経済番組を見ているとトヨタや三菱地所など富裕層の為の銘柄ばかり紹介されていますが、弱小個人投資家が今から買っても利益は出ません。
個人投資家が自身の資産を増やす唯一の方法は、「今はまだ小さい企業だが優秀な経営者に自分の資産を託し、育ててもらう」事以外にありません。
そういう企業を見極める目をコツコツ磨いていきましょう!
この記事の内容
10倍株になる条件
この本の特徴
この2点について解説します。

それについてはご了承ください。
では、本編スタートです!
会社四季報の達人が教える 10倍株・100倍株の探し方 著者 渡部清二 1540円
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目次
著者紹介
渡部清二(わたなべせいじ)
野村證券在籍時に個人投資家向け資産コンサルティングに10年、機関投資家向け日本株セールスに12年携わる。
在籍時より「会社四季報」を1ページ目から最後のページまで読む「四季報読破」を開始。20年以上継続中で、80冊以上を読破。
野村證券退社後は2014年に四季報リサーチ株式会社設立、2016年に複眼経済観測所設立など活動する。
「会社四季報オンライン」でコラム「四季報読破邁進中」を連載。
インベスターズZの作者、三田紀房氏の公式サイトでは「世界一四季報を愛する男」と紹介された。
著者が主催する塾のサイトはこちら
この本の肝「10倍株の4つの条件」
この本はこれにつきます。
個人的には「時価総額やEPS」も入れれば完璧じゃないかと思います。
これ以上の説明は不要と思われますが、一応各項目について補足説明もします。
売上が4年で2倍のすごさ
上場企業の売上は億単位なので、庶民にとってどれほどすごい事なのか実感がわきません。
なので、会社員の年収で考えてみたいと思います。
昨今は年収300万円時代と言われています。よってそれらの人の年収が毎年20%ずつ増えて行ったら一体どうなるでしょう?
1年目・・・300万×1.2=360万
2年目・・・360万×1.2=432万
3年目・・・432万×1.2=518万
4年目・・・518万×1.2=622万 *小数点以下切り捨て
とてつもない数字です!!
当方は6年工場で働いていましたが昇給なんてほぼなかったです。
ボーナスも年々下がっていく一方でした。
売上以上の利益は出ないので、売上が4年で2倍になる企業に投資しない手はないでしょう。
売上高営業利益率が10%未満でも希望はある
売上に占める販管費が上がると営業利益率が下がりますが、
その販管費が先行投資なら徐々に営業利益率が上がってきます。
例えば今当方が保有しているLTSは企業の変革・DX化のコンサルティング会社ですが、営業利益率は8%程です。
コンサル会社としては低めの数字です。
なぜその数字になっているかと言えば、「新人採用・研修・海外のコミュニティで研究活動」等の先行投資を行っっている為です。
なので、それを止めれば営業利益率は20%以上簡単に出せるとウェブセミナーでの社長の発言もありました。
ただ、それをやってしまうと会社が存続できないのでどんな時でも一定の投資はしていこうという事らしいです。
もちろん希望はあって、これから売上が増えたとしても先行投資費はそれほど増えない計算なので
売上が増えた分だけ手元に残るお金も増え、投資の成果が出てくる2023年には中経にもある通り、
「営業利益率15%」は行くだろうとの事です。
単純に現在の数字だけで判断せず、その内容を分析する事がテンバガーを掴むために必要な能力だと思います。
オーナー企業である
昨年のコロナ対策で日本政府は何をするにも後手後手でした。
もちろん政治家自身の力のなさもあるのでしょうが、それ以上にしがらみなど関係者が多くて総理大臣一人の力で決められることが少なかったのが原因だと思います。
経済を優先すれば医療界からクレームが増える。感染者を減らす対策をすれば経済界からクレームが来る。方々に忖度している間に状況がもっと悪くなってしましました。
その点、中国は決断・対策が早かったですね。
その是非はともかく、国のトップは独裁と言われるほど強い力をもっているので感染抑え込みと経済回復への舵取りが早かったのを覚えています。
これは企業活動にも言えるでしょう。
特に小さな企業はほぼ社長の力と人脈だけで運営されていますから、それらが存分に発揮できれば5年以内にテンバガー。
そうでなければワンマン経営に甘んじる。
当方としては経験則的に社長が筆頭株主で、なおかつ保有割合が50%あれば言う事なしですね。
ある意味、昭和の「ガンガン進んで行く」経営者のいる企業に投資出来たら最高です。
上場して5年以内の企業と大物ミュージシャン
当方がかつて保有していたIRJ。
当方が買ったのは2017年なので上場して3年目でした。
そこからいくつかの暴落調整を経て、上場6年目の2020年にテンバガーになりました。(当方はテンバガー直前で売ってしまいましたが・・・)
という事実を鑑みると、「上場5年以内」という条件は理にかなっていますね。
つまり今現在、大物と呼ばれているミュージシャン(ミスチル、ZARD、宇多田ヒカル等)がデビューして3年、4年内にヒット曲を出しているイメージと似ています。
力のある人は評価されるまで時間がかからないという事ですね。
この本の特徴
10倍株の条件で銘柄を探す時、この本では四季報オンラインを使ってスクリーニングしています。
ただし、四季報オンラインはスタンダードプランで毎月1100円、プレミアムで5500円もかかります。
なので、株探など他のサイトを使うか著者が推奨している「証券コード6000台や6100台」を中心に検索していくといいんじゃないかと思います。
ここではそれ以外の本の特徴を紹介したいと思います。
株式分割、増資をしている銘柄は避けるのがセオリー
p88で株式分割をすると最低投資金額が下がるので、今まで手が出せなかった投資家達からの資金が流入して、株価が上昇するという要旨の記述があります。
しかし、最近の傾向は株式分割の発表・実施を行うとその後、株価は暴落して長い調整に入るパターンが多いです。
コロナ以降、初心者の個人投資家が増えたのは良いのですが、実力に見合わない「信用取引」で株を買い、それを機関投資家に狙われ追証回避の売りに繋がっていることが
原因として考えられます。
なので、株式分割を行った銘柄や頻繁に分割を行っている銘柄は避けた方が賢明です。
それからp87で増資によって保有株の希薄化を懸念する人のことをナンセンスだと言っています。
増資したお金で会社が成長して業績拡大すれば株価が上昇するからだとか。
しかし、増資した銘柄も避けた方が賢明だと思います。
これは当方個人の意見ですが、銀行がお金を貸してくれないからやむを得ず新株を発行しているわけで、
そういった銘柄は企業としてどうなんだ?と思います。
当方自身も、かつてハイアス・アンドカンパニーという中小工務店のコンサルティングをしている銘柄に投資をしていましたが、
増資を発表するまえから株価は下げトレンド。
増資を発表した後も何度かIR情報を訂正する等「グダグダな」状態でした。結局、増資は中止。
結局は銀行から借りられることになったようですが、
最近粉飾決算が発覚して社長の辞任という事態になりました。
当方は増資が中止された後、業績予想に達しなかった決算をきっかけにして怒りの売却を行ったので
被害は最小限に抑えることができました。
以上の理由から、増資を行う企業は投資に値しないと思っていた方が良いですね。
四季報の見出し部分の意味について
p212で四季報の業績予想記事・材料記事欄(いわゆるコメント欄)の見出しについて面白い記述がありました。
コメント欄の見出しは2つありますが、実はこの2つはそれぞれ意味が違っているというのです。
1つ目の見出しは原則として今期予想、2つ目の見出しは会社の中期的な成長に関するトピックスという
位置づけになっているようです。

2017年からのIRJの見出しを確認してみると
照準、大型案件、深堀り、開拓、成長策、投資銀行、虎視眈々
など現在は利益になっていないけど、将来に向けて種まきをしていた様子が感じ取れます。
2019~2020年にかけての大飛躍を考えると、四季報の2つ目の見出しの信ぴょう性は十分にあると思われます。
みなさんも、コメント欄の見出しがどう変化するか同じ銘柄を2,3年定点観測してみてください。
何か得るものものがあるはずです。
まとめ
10倍株になる条件は4つある
増資や株式分割している銘柄は避けた方が賢明
コメント欄の2つ目の見出しはその銘柄の将来を表している
この本の特徴はまだまだこの記事では書ききれないくらいありますので、各自購入して読んでみてください。
まあ、豆知識や余談が多いのは金融業界出身者の本によくある事ですが熱意と個性は十分伝わってくるので読む価値ありです。
そして短期で10倍を狙うのではなく、その企業を応援する意味で長期間じっくり投資した方が
お金以外のメリットも得られるのでお勧めです。
ありがとうございました。