含み益1億円より実現益800万円の方が価値があると思っているshigeです。
今回の書評はトマス・J・スタンリーの「1億円貯める方法をお金持ち1371人に聞きました」です。
この著者と言えば「となりの億万長者」が代表作で、「とにかく倹約して貯金に励め」がメッセージでした。
今回の本はそこから1歩踏み込んで、「お金持ち達の特徴」に焦点を当てています。タイトルの1億円貯める方法については、「堅実に暮らしてそのお金を事業や株に投資する」事なので、となりの億万長者と同じです。
貯め方ではなくお金持ちの特徴に焦点を当てた作品です。
読んでみた感想は

です。言い換えるなら

もちろん生きていく上で数字や物事を分析する能力が重要なのは言うまでもありません。しかし、頭いい人は上から目線だったり、唯我独尊になりやすく友好関係を続けるのは難しいでしょう。
そもそも数字を扱わせたらAIにかなう人間はいません。だからこれからの人間は他者とのつながりに重心を置くの理想像かなと思います。
というわけで、書評を始めます。
この記事の内容
お金持ちの5つの特徴
当方が気になった箇所3つ
という内容でお送りします。
1億円貯める方法をお金持ち1371人に聞きました
著者 トマス・J・スタンリー
出版 文響社
こちらも参考に
目次
5つの特徴
誠実・・・誰に対しても正直であること。
自己鍛錬・・・自分で自分をコントロールすること。
社会性・・・人とうまくやっていくこと。
配偶者の支えがあること。
勤勉・・・ふつうの人より一生懸命に働くこと。 p30より引用
が挙げられています。


もちろん仕事の能力が大事なのは大前提でしょう。
ただ、
専門的な内容にすると読者がついてこれないので、感覚的な内容を主にしている点は押さえておく必要があります。
誠実さが非常に大事
注目は、p89にお金持ち達に成功要因に関するアンケートを取った際の結果が表にまとめられている点です。
その中で「誰に対しても正直である」を非常に重要と回答した割合は
自営業者/起業家で62%(重要と回答したのは30%)
経営幹部で61%(同32%)
弁護士で46%(同41%)
医者で55%(同36%)
その他で55%(同33%)
すべての職業で57%(同33%)
となっています。
「IQ」や「強い信仰心」に関することは10~30%台の回答が平均なのでお金持ち達がいかに誠実さを重視しているかがわかります。
もちろん数字やデータの有効性は当方も良くわかっています。
ただ、数字は嘘をつかなくても嘘つきはよく数字を使います。
ワイドショーのコメンテーターや、ひろゆきなどのネットで名を馳せた人は要注意。
ある程度社会経験がある人ならこれらの人の話に胡散臭さを感じると思います。
「言っていることはそうなんだけど共感できない」といった感じで。
一般社会で言うと、いい製品を作っているんだけど営業マンがへらへらして相手を見下している。
そんな会社とは取引しないですよね。
「誠実さが大事」には納得です。
当方が気になったところ① 学業優秀という訳ではない
アメリカにはSATという大学受験する人のための共通テストがあります。
日本で言うセンター試験ですね。
そのSATで学生時代のお金持ち達の平均点は1190点。
全国平均より上ですが、超優秀という成績ではない。
との事です。
つまりアメリカでは難関大学を出ていなくてもお金持ちになれるのです。
ではお金持ち達は学校で何を学んだのか?
答えは
ポイント
・確固とした労働観
・時間や資源の効率的な割り当て
・判断力
・粘り強い精神力
・共感能力 p125より抜粋
です。
つまり
・多くの人たちと交流して人を見る目を養う
・自分が結果を出しやすい分野にリソースを使う
・結果が出るまでやり抜く
事を学んでいるんですね。
それに多くの人と交流していれば共感能力を通して人脈が広がりますし、スキマ産業にも気づきやすくなるのではないかと思います。
小学生youtuberは貴重な時間を自ら放棄してしまった
そういえば最近、小学生youtuberが中学校には行かないと言って話題になりました。
彼はこれから自分の本当の特性を見極め、”普通”を知る機会を自ら放棄しました。
短期的には利益が出せても徐々に苦しい状況になることが見えてしまいます。
林修氏が良く行っていますが、中学校まではその地域の同年齢の子供たちが無理やり集められて過ごします。
高校から先は自分で進路を決めるので比較的似た者同士が集まります。
ただ、似た者同士が集まっていると考え方は深まりますが、新しいアイデアや考え方は出てこないと思います。
そういう意味で中学校までのあの雑多の状況は社会人になってから振り返ると貴重な時間でした。
じゃあ、日本ではどうか?
というサイトを参考にすると
昭和までの創業者は決して学歴が高いとは言えませんね。
逆に平成以降成長してきた企業の創業者は六大学中心でしょうか。
そして雇われて働くなら大企業の社員の方が中小企業の社員より収入が多いので、断然お金持ちになりやすいでしょう。
それ以外の方法で学歴関係なくお金持ちになる為には
・起業する
・株や不動産に投資する
・芸術やスポーツの分野で秀でた能力を発揮する
が考えられます。

と言えます。
昭和までの余白のある時代ならともかく、発展し切った今の日本では前例をしっかり勉強して差別化する必要があるんですね。
当方が気になったところ② 自営業者である
上記の通りお金持ちは自営業者・起業家、弁護士、医者など「雇われずに働いている人たち」です。
まあ、サラリーマンはどんなに結果を残しても会社が給料の上限を決めてしまうので経済的自由は遠いですね。
現にp162では
【他人の下で働くことは】もっと大きなリスクを背負う恐れがありますね。収入源はたった一つしかなく、しかも、重要な決定を下す方法は教えてもらえない。決断の仕方なんて、もし自営業だったら自然とマスターできるものなのに。
とあります。
当方はブログ運営を始めて1年以上経過しますが、
どんな記事を書くか、
どんな人たちに向けて書くか、
サーバーはどこにするか、
ドメインの名前はどうするか、
リライトするか
など決断の連続です。もちろん決断が間違っており失敗することも日常茶飯事です。しかし、上手く行った時は中抜きなしで成果が自分に返ってくるのでこれは会社員の時とは自分の中に残る資産が全く違います。
最近ではわずか198円ですが、Amazonアソシエイトで本が売れた事がやる気に繋がっています。
以下参考記事です。
-
Amazonアソシエイトで初紹介料発生!感じたこと3つを解説
デジタルの時代をひしひしと感じているshigeです。 先日Amazonアソシエイトで初めて紹介料が発生しました。 金額はわずか ...
収入に上限のある安定したサラリーマンか?今はまだ数百円しか稼げないけど青天井の自営業者が良いか?


会社が続けばサラリーマンの方が良いです。
しかし、長いデフレ状態にある日本において盤石な会社はないので、自営業者として稼ぐ手段は持っておきたい所ですね。
当方が気になったところ③ 人を見る目がある
お金持ち達は結婚の継続年数が非常に長いのも注目点です。
結婚することで
・仕事と家事の分担ができる
・苦しい時お互いを励まし合う事ができる
というメリットがあります。
逆に離婚すると資産が分割されてしまうし、莫大な慰謝料を請求されるというデメリットがあります。
ただ、お金持ち達はこういったメリット・デメリットの為に離婚しないのではなく、はじめから人間的に優れた人を選んでいるから離婚の必要がないのです
優れた人とは
・正直さ
・責任感がある
・情愛豊か
・有能
・協力的
です。


お金持ち達でも結婚相手を選ぶ時、相手の容姿が大きなウェイトを占めていることは間違いないです。
ただ、それだけで結婚するのではなく「相方としての能力」も重視しているようです。
日本でも男女問わず手に職のない一人親を見ていると、離婚したら社会的に不利な立場になります。
生活するだけで精一杯。資産の形成はまず不可能。親の金融リテラシーが低いので子供もワーキングプアになりやすいでしょう。
病気や事故死の場合は別ですが、感情のもつれからの衝動的な離婚の場合、相手を見る目がなかったと言わざるを得ません。
お金目的の結婚は長続きしないと思います。
お金を稼ぐ手段は他にいくらでもあるからです。
相手の容姿だけで結婚しても長続きしないでしょう。
誰でも年を取れば容姿が衰えるからです。
相性や思いやりが第一で、お金は第二が良さそうです。
まとめ
・お金持ちには5つの特徴がある
・誠実さが何より大事
・学業優秀という訳じゃない
・自営業をしている
・人を見る目がある
お金は他人がもたらしてくれる。
だから人付き合いや思いやりが大切ということですね。
目新しさはないですが興味のある方は読んでみてください。
ありがとうございました。