書評 株式投資

より実践的な内容へ ミネルヴィニの「成長株投資の神」 書評①

2021年1月31日

 

歩く四季報をめざす女
ミネルヴィニの成長株投資法で売るタイミングとか保有期間とか結構不明だった部分があるんだけど、それらについての答えが知りたいな。

今回はこんなお悩みにお答えします。

 

IRJを無名時代から保有し800万円の利益を出したshigeです。

ミネルヴィニやその仲間たちの実践的な手法を前回よりも突っ込んで取り入れていきましょう。

 

この本は全部で11章からなっていますが、今回は2章と3章を紹介します。

尚、1章は4人が投資を始めるきっかけのエピソードが中心なので省略します。

 

この記事の内容

4人の投資家毎の銘柄選択法

ポジション管理について

この2点を紹介します。

 

同じ著者でも1冊の本で語り切れることは限られているので、続けざまに2冊、3冊と読んでいると答えが見つかったりします。

鉄は熱いうちに打て、の言葉通り疑問を忘れないうちにさっさと解決しちゃいましょう。

 

 

関連本のまとめ記事はこちら

 

 

成長株投資の神    著者 マーク・ミネルヴィニ   訳 山田雅裕

監修  長尾慎太郎

 

 

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著者紹介

マーク・ミネルヴィニ

数千ドルから投資を始めて、口座残高を数百万ドルにした。

自分のSEPAトレード法の効果を試すために、1997年に25万ドルの自己資金でUSインベスティング・チャンピオンシップに参加し、

155%のリターンを上げて優勝した。また、自らはSEPAトレード戦略を使って、5年間で年平均220%のリターンを上げ、

その間に損失を出したのはわずか1四半期だけだった。

投資講習会などの啓蒙活動も精力的に行っている。ウォール街で30年の経験を持つ伝説的トレーダー。

 

 

 

なぜ投資スタイルが違うのに読むのか?

ミネルヴィニたちは短中期トレードが主体。

逆に当方は中長期投資。

それならなぜ彼らの本を読むかと言えば、利確や損切のタイミングは違うけど、「銘柄選び、買うタイミング、心構え」は共通していると思ったからです。

 

特に当方の経験則では、

その投資が上手く行くかどうかはファンダメンタルが良いことが前提なら、「買うタイミングが7割、売るタイミングが3割」と言ったところ。

 

あらゆる投資本で損切ることの重要性は記述されていますが、損切らなくてもいいタイミングで買う事が理想です。

 

当方の経験だとIRJがまさにそれ。株価が45%下落してもダブルバガーから買値に戻っただけでしたから。

あの取引を意図的に繰り返せるよう、有名投資家から学んでいこうというのが趣旨です。。

 

 

銘柄選び

銘柄選びについての図

有益な質問が他にもたくさんあります。

「成長株投資法」の書評記事では業績面からの銘柄選びだったので

抜け落ちてしまった部分を今回紹介出来ていたらいいなと思います。

 

レラティブ・ストレングスを使う

p43で「銘柄はどうやって見つけるか?」という要旨の質問に対して

 

ミネルヴィニ・・・レラティブ・ストレングスの値が高い銘柄で、市場平均に対する超過収益が大きく、リスクを示す標準偏差が低いという条件を満たしている。

ライアン・・・インベスター・ビジネス・デイリーのマーケットスミスを使ってスクリーニングする。

ザンガー・・・上昇率の大きな銘柄を狙う。その際は特定のセットアップが整っているかどうかを調べる。

リッチー二世・・・レラティブ・ストレングスの値が高い銘柄

と答えています。

 

4人とも「株価の動きが良い銘柄」という点では共通しているので、そこが真実でしょう。

レラティブストレングスは単体で使うというより、スクリーニングで抽出された銘柄に対して使うので

ご注意を。

 

 

ポイント

「スクリーニングで銘柄を絞る → レラティブストレングスで株価パフォーマンスを比較する → チャートの形状を確認する」

 

 

 

ミネルヴィニはレラティブストレングスの値の基準として「レーティングが70以上、80~90以上が望ましい」と言っています。

当方が現在保有しているLTSは週足で見ると26.2。

まあ、昨年10月の頃と比べれば体感だけでも勢いが衰えているのがわかります。

 

 

安いものには訳がある

p50で「安い株は買うか?」という要旨の質問に対して

 

ミネルヴィニ・・・ポートフォリオに入れることはめったにありません。

ライアン・・・私は15ドル以下の銘柄はめったに買いません。

ザンガー・・・私は70ドル以下の銘柄にはめったに手を出しませんが(以下省略)

リッチー二世・・・流動性が高く、レラティブストレングスが上位2~3%までの低位株しか買いません。

と答えています。

 

 

例えば

夕方スーパーの総菜コーナーに行くとタイムセールをやっています。

生ものは日持ちしないので値下げしないで売れ残ったら全額赤字になります。だから2~3割下げてでも売ってしまった方が赤字の幅が小さくなって次の商品に投資できます。

これは株式投資の損切りの考え方と全く同じです。

 

また、この本の中にもありますが野球選手だって将来有望、または現在の実力が一流なら年俸は非常に高額になります。

逆に、無名の新人選手やピークを過ぎた選手はどんどん年俸が下がっていきます。

どの業界でも「投資」という概念は応用可能だという事が良くわかりますね。

 

ポイント

安い銘柄は買わない=安い物にはそれなりの理由がある=低PERは買わない

 

 

その他にもミネルヴィニは低位株を買わない理由をこう言っています。

株数が多いほど、流動性の問題が生じるからです。   p50

 

低位株は一般的に株価が500円以下の銘柄をいいますが、単価が低ければたくさん保有できます。

しかし、今度それらを売却する際、低位株は売り買い共に注文数が少ないので自分の思った値段で全部売れないという弊害が出てきます。

そして無理に売ると株価が下がり悪循環になります。

 

そういった意味でミネルヴィニは値嵩株(株価が数千円以上)を好んでおり、トレードの80%はそういった銘柄だそうです。

 

当方の場合IRJを買ったのは1800円台でしたから、低位株でも値嵩株でもない絶好の位置だったと思います。

それ以上になると買付余力を必要としますし、それ以下ならボロ株になる危険が高くなります。

 

これから株式の購入を検討している方はこういった点も考慮してください。

 

待たなくていい銘柄を買う

p62で「お気に入り銘柄に買いサインが出るのを待つか?」という要旨の質問に対して

 

ミネルヴィニ・・・私は本命を持たないように心がけています。

ライアン・・・待たないです。

ザンガー・・・待つ事もあるが本命ではなくてもブレイクした銘柄の方を通常はトレードするでしょう。(←当方が意訳してます)

リッチー二世・・・私は本命を持たないようにしている。

 

4人共短中期投資家なので資金を拘束されるのが嫌い。

だから銘柄に惚れることなく、自分の主観に頼ることなく、相場の動きに合わせて上昇し始めた銘柄を取引するだけなんですね。

 

その一方当方の様な中長期投資家は、しっかり調べた銘柄をずっと保有します。

相場が上がっても、下がっても、金利が上昇しても下落しても、

ワクチン銘柄が大幅高してもしなくてもずっと持ち続けます。

 

中長期投資家が見ているのはその会社の業績と将来性、そして社会全体の動きです

短期的な売買なんて大口の感情次第でどうにでもなってしまいます。

個人投資家の力でどうにかできる事ではないので、投資した会社にある意味自分の運命を任せている状態です。

 

だからどれだけ下がっても業績が良くて、社会的にも必要とされているなら保有を続けるのみです。

 

だから買いサインが出たら買う、下落して底を打ったら買うという強みが生かせます。

 

 

ポジションサイズ

ポジションサイズについての図

繰り返し読みたい章

第3章で資金管理について記述してありますが、これはなかなか参考になります。

 

保有銘柄は最大で8~10

「保有銘柄はどれくらい?」という要旨の質問に対し、

 

ミネルヴィニ・・・ポートフォリオの25%を限度に、特定のポジションに多く投資したい。

ライアン・・・まず10のポジションを取り、それぞれ10%ずつの比率から投資する。

ザンガー・・・大きく上げている銘柄数が最も少ない時で、8~10銘柄。

リッチ―二世・・・最終的に2~3銘柄

と答えています。

 

ミネルヴィニとリッチー二世ははっきり述べていませんが、

8~10銘柄が妥当な水準という事になりますね。

 

あまりに多くの銘柄を保有すると情報管理ができない、下落が始まったとき対応が遅れ損失につながる、または大きな利益を出せない

等の弊害が出てくるので、このぐらいの数字に落ち着いているようです。

 

当方も現在は1銘柄のみの保有ですが、3銘柄位は持ちたいと思っているので早くLTSのコンサルバブルによる株価爆上げで資産増加、

多種多様な銘柄に投資できるようになりたいです。

 

初心者は用心深く少しづつトレードしていると思いますが、当方の様にちょっとしたきっかけで上手く行くと急にポジションを増やしたくなります。

しかし、上手く行ったのはビギナーズラック。

ポジションを増やした途端に相場が下落をはじめ大きな含み損、やむを得ず損切というパターンをよく聞きます。

という当方も今現在、大きな含み損を抱えているので偉そうには言えませんが。

 

そういう意味で、ミネルヴィニたちのポジションの取り方は大いに参考になるでしょう。

これこそ本を読む醍醐味です。

 

 

1回のトレードでリスクにさらす資金の割合は「総資産の1%~3%」

「1回のトレードでリスクを取る割合はどれぐらいか?」という要旨の質問に対して

 

ミネルヴィニ・・・総資金の1.25~2.5%

ライアン・・・総資金の1%

ザンガー・・・2~3%。

ニッチー二世・・・当初のポジションで0・5%、そこからポジションを増やしていく。

 

上記をまとめると総資産が1000万円ならリスクにさらしていいのは1%~3%、金額にして10万円~30万円。

 

ニッチー二世は徐々にポジションを増やしていくという事なので詳細は不明ですが、おそらく他の投資家と最大値は変わらないと判断しました。

 

また、どの投資家も1つの銘柄に最大でも25%(総資産1000万円なら250万円)までしか資金と投入しないとの事。

かなりシビアですね。

短期投資家は1回あたりの利益が小さいので取引回数でカバーするのは当然ですが、

大きなポジションを取らない事で、売りも買いも深追いせずほどほどの所で決済することが可能となっているようです。

 

当方の場合、総資産が960万円ほどなので、この通りにやるなら1回あたりのリスクは

最大の3%でも28.5万円。

実際の現在の含み損は、138万円。(投資金額は520万円で54%程のポジション)

含み損は14%程ですね。

大損ですね。ただし、現物なのとLTS自体が成長余地あり過ぎなのでほったらかし投資を継続でいいでしょう。

 

下落・調整・再上昇をした銘柄を狙う

ミネルヴィニ・・・値動きや出来高、収益力で決まる。

ライアン・・・チャンネルやフラッグなどの上下に対照的な値動きと、狭い値幅での横ばいが見られる。

ザンガー・・・しっかりしたベースとボラティリティが主な要素。

ニッチー二世・・・テクニカル、ファンダメンタルズ、業種の3つが揃っている。

 

セットアップとは新高値ブレイクするための準備が整う事です。

ここではライアンとザンガーの手法を合わせたものが具体的でわかりやすいですね。

 

つまりセットアップの理想は

株価が第1ステージか第2ステージで、直近高値から35%以内の下落をしており、横ばい期間が平均3~6か月に及び、

直近高値の2/3まで株価が回復した後、小幅な値動きで押し目を1~2回作る事

です。

 

ちなみにチャンネルもフラッグも要は「株価が一定の値幅で上昇や下降をしている状態」の事です。

 

握力の弱い投資家をしっかりふるい落としてから上昇しようよ、というのがセットアップの役目という事ですね。

 

これにファンダメンタルズが伴ってくれば長期で上昇する可能性が高まるとの事ですが、何分そこは株式投資。

いつ下落があっても不思議ではないので、いきなり全額投資するのではなく5~10%の資金で試し買いをする事が

無難との事です。

 

 

まとめ

・「成長株投資の神」という本はノウハウの啓蒙ではなく、使い方に重点を置いた内容である。

・銘柄選びは「レラティブストレングスを使う」「安いものには訳がある」「待たなくていい銘柄を買う」。

・ポジション管理は「保有する銘柄は最大で8~10」「1回のトレードでのリスクは総資産の1~3%」「下落・調整・再上昇した銘柄を狙う」。

 

ミネルヴィニがひたすら1人でノウハウを公開している「成長株投資法」より、4人で座談することによってミネルヴィニの考え方の

妥当性や弱い部分がわかったという印象です。

 

 

書評記事はまだまだ続きます。

ありがとうございました。

 

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    shige

    年齢 アラフォー

    住居 愛知県

    職業 個人投資家 ブロガー

    町工場勤めから2020年本格的に個人投資家へ転身。 中長期投資なのでファンダメンタルズを重視しています。

    このブログで自分の成功体験・失敗談・ノウハウを公開していきたいと思います。初心者の方に参考にしていただけたら嬉しいです。また、生き方や生活に関する記事もUPしていく予定です。よろしくお願いします。

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