
今回はそんな質問に答えていきます。
IRJで800万円の利益を得たshigeです。
今回のDX関連銘柄はメンバーズです。
ワクチン接種が進むにつれトヨタなど知名度のある銘柄が買われています。しかし、資金はいつも循環していますから、次にグロース株が買われるのを待ちながら勉強して行きましょう。

この記事の内容
・ALBERTの事業内容
・業績、チャートなどからテンバガーが狙えるかを分析
公式HP
2030年まで続くと言われ、国策でもある”DX”に売り無し。そう信じて頑張っていきましょう。
こちらも参考に
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ビジネスモデル
2005年7月創業のディープラーニングを用いたAIでのビッグデータ解析や実装をする企業。
主力の事業は3つあります。
ポイント
①プロジェクト型サービス
②自社プロダクトの提供
③データサイエンティストの育成支援
プロジェクト型サービスとはビッグデータの分析、アルゴリズム開発、AIシステムの実装の事。
自社プロダクトとはユーザーがAIに質問して回答を得る機能「チャットボット」や、製造現場ラインで異常を見つけたり病院でCTやレントゲンの自動診断をする「タクミノメ」の事です。
データサイエンティストの育成支援は名前の通りで、双方向のライブ配信の公開講座の提供を開始したそうです。
ディープラーニングとは?
AIの機能の1つで、情報を深く細かく分析するための技術の事。
ビッグデータとは?
構造化されていない膨大な情報の事
サービスごとの売上は公開されていないのですが、決算説明資料を踏まえると、ビッグデータの解析やAI実装は単発のフロービジネスと思ってよさそう。
逆に自社プロダクトは月額利用料や課金制度となっているので、こちらがストックビジネスですね。
データサイエンティスト育成支援は「受託型プロジェクト」となっているので、フロー・ストックどちらとも呼べませんね。
重点産業として、
・自動車
・製造
・通信
・流通インフラ
・金融
が挙げられています。これらの産業はそのままDX普及余地のある産業でもありますね。
データーサイエンティスト(情報を分析・解析する人)も2030年には14.5万人不足するとの事で、育成事業の伸びも期待できそうです。
AIを扱っていながら最後は人間の質と数が物を言うので、事業の多様化は投資をする上での評価ポイントです。
強み・・・大企業との提携
ALBERTは成長戦略として「CATALYST戦略」を打ち出しています。
近年ではインターネット等の発達により異業種間での交流が進んでいますが、それぞれで保有しているデータが違うので一般客へサービスを提供できるようになるまでは時間がかかってしまいます。そこで両社の間にALBERTが入りデータの分析・解析を行って時間とコストの削減を図っていくようにしています。それがCATALYST戦略です。
2018年5月にトヨタと、2018年10月に東京海上日動火災保険と続けて資本業務提携をし、自動運転の開発を促す役割を持ちました。
東京海上日動火災保険は交通事故の発生状況や原因のデータを持っているので、トヨタが自動運転車を開発する時にそのデータでシミュレーションする言う事ですね。
そしてALBERTはKDDIやユニシスなど通信・流通業界の企業とも提携を開始しており、社会のDX化を陰から支える存在となっています。
業績
実はALBERTは2019年4Qに派遣社員の再研修費用を売上として計上した事が監査に引っかかってしまいました。
その影響で決算発表が遅れ、さらに20年12月期は外部調査委員会の設置により特別損失が出ました。
注意ポイント
わかりにくい内容ですが、派遣社員の再研修費用を派遣会社に出させたのは良いが、それがALBERTの期末近くだったため疑惑を持たれたと言う事ですね。
さらに創業者の山川氏は2016年業績悪化の決算を発表する前、親族にその内容を伝え(いわゆるインサイダー情報)地検に告発されました。


当方個人としてはハイアスアンドカンパニーを思い出しますな。
2018年4月に当方が買ってから株価は右肩下がりで、同年秋ごろMSワラントの実施を発表。しかし、結局銀行から借りられることになりワラントは中止。あまりのグダグダぶりに2019年9月怒りに任せ保有株を全て売却したのですが、その後粉飾決算が発覚し社長交代という事態に。
ALBERTも同じ轍を踏まないようにしていただきたいですね。

営業利益率は
20年・・・9.2%
21年・・・11.7%
22年・・・11.9% 小数点第2位以下は切り捨て
総利益率は61~63%程。
テンバガーの条件に照らし合わせてみると
・売上が4年で2倍⇒〇
・営業利益率が10%以上⇒△
・上場して5年以内⇒× 2015年2月上場 7年目
・社長が筆頭株主⇒×
・時価総額が300億円以下⇒〇 249億円(2021年7月5日現在)
21年、22年の営業利益率は一応11%台なので△としていますが、社風とか経営状態が爆弾を抱えている状態です。テンバガーの条件的にも〇は2つだけなので、よっぽどのこの会社のファンでなければ買いの見送りが妥当でしょうね。
チャート
週足5年チャートです。
2018年はトヨタなどと提携して株価が大きく上昇しましたが、おそらくそれが一服して下落。再度期待から上昇したものの、案件の期ズレや本社移転費用によるガッカリ売りで2019年5月に窓を開けて下落したと思われます。

2020年2月の決算発表遅れの直後にコロナが始まり現在に至っています。
ボリンジャーバンドは昨年の夏場から横ばいが続いていて、上にも下にも動かない状態です。
MACDのヒストグラムも上下の幅がないですね。
RCIは▲80ラインから反発していますが、株価にボリバンのミッドバンドを突き抜ける元気があるかどうか。
信用取引に関して
2021年6月25日現在で
売残 0.0 買残 211.1 (千株) 倍率 —
貸借銘柄ではないので参考程度の数値です。
特別買残が多いという訳ではなさそうです。
懸念点
ポイント
・企業風と、経営体質
先の監査の件もそうですが、それ以外にもコロナ等で案件のズレが発生したり創業者が情報を漏らしたり不安が付いて回る企業。
AIを使ったデータ分析や実装など現場では健闘しているのに、経営層がお粗末な印象。
通常は社長が責任を取って辞任するところお目付け役を据えることで留任していますから、業績以前の問題ですね。
数字やデータは大事ですが、それを生み出している状況や環境はもっと大事なのです。
まとめ
・ALBERTはAIでビッグデータの解析や実装を行う企業
・強みはトヨタや東京海上日動火災保険などだ企業と提携している事
・ただし、経営陣の脇の甘さが目立つ
個人投資家のメリットは無限に時間を使えること。
だから企業の成長に期待して投資できるのですが、ALBERTに関しては大きな不安が付きまといますね。
いっそトヨタに買収してもらった方が良いかもなんて思ったりします。
ありがとうございました。
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