
今回はそんな質問に答えていきます。
IRJで800万円の利益を得たshigeです。
今回のDX関連銘柄はメンバーズです。
ワクチン接種が進むにつれトヨタなど知名度のある銘柄が買われています。しかし、資金はいつも循環していますから、次にグロース株が買われるのを待ちながら勉強して行きましょう。

この記事の内容
・メンバーズの事業内容
・業績、チャートなどからテンバガーが狙えるかを分析
公式HP
2030年まで続くと言われ、国策でもある”DX”に売り無し。そう信じて頑張っていきましょう。
こちらも参考に
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ビジネスモデル
1995年創業のマーケティングの会社です。
同じマーケティング会社でも以前分析したデジタルホールディングスはいわば広告代理店なので、広告依頼主と制作会社の間を取り持つ役割でした。一方メンバーズは依頼主と直接やり取りしているようなので似て非なる会社です。
主力の事業は2つあります。
ポイント
・大企業向けのデジタルマーケティング(EMC)事業
・ベンチャー向け人材派遣事業
マーケティングとは「誰に、何を、どのように売るか」を考える仕事。メンバーズは特にどのように売るか?考えるのが得意です。具体的には広告を1から制作するのではなく、顧客のWEBサイトのリニューアルや訴求ポイントを見直し、改善・実装・運用まで行っています。
実績を一部ご紹介します。
トレンドマイクロと言うインターネットセキュリティソフトを作っている会社の場合。
それまでは性能や値段など、”お得感”をアピールして宣伝していたのを、「ウィルスを撒き散らす悪い奴らをみんなの力でやっつける」というコンセプトに切り替えたら、
体験版利用数が5.5倍増えたとの事。
数値より”感情”に訴えかけた方が売上も良くなることを実証した事例です。
みずほ銀行の例も同じです。
ワンタイムパスワードの普及について、性能ではなく「テロリストへの不正送金を防ぐ為に必要」という導入理由を押し出したら、
申込数が28倍。その後さらに2倍となりました。
日本人は元々保守的な上に経済発展のおかげで一通りの幸せは手に入れることができました。だから「もっと良くなる」というアピールより「今あるものを失わない」方が受け入れやすいのかもしれませんね。
当方がブログ記事にあまり数字を使わないのは単純に数字が苦手なのが理由です。
しかし、この事例を見ていると数字なんて後付けで良いんだと思います。数字はどうにでも操れてしまうのですから。
どちらの事例も上手いマーケティングですね。
人材派遣業は読んで字のごとく、メンバーズの社員を顧客先に常駐させる事業。
常駐させれば対応が早くなり顧客との関係に強化になります。
また、就活生向けのとある動画では入社1年目で顧客に常駐した女性の話がありました。その女性は顧客から信頼されサービス導入に当たり顧客の役員に直接話をするまでになったのだとか。
また、資料には載っていなかったのですが常駐はストックビジネスになるでしょうし、直接他の仕事の依頼を受ける事もあるでしょうからコスパの改善にもなると思います。
メンバーズの特徴としては、会社内で起業させることです。
一般的な派遣業は常駐している社員が一人で仕事に当たるイメージですが、メンバーズの場合は1つのクライアントに対してチームを組み総合力でサービスに当たります。その際、メンバーズ内で優秀な社員を起業させ専門家に育てるのです。それによって顧客満足度やDXの推進が促されるという仕組みです。
この会社は最終的に経済活動の価値と社会的価値の両立(CSV)を目指しています。要は経済活動の為に自分の健康や環境を壊して良いのか?本当の幸せとは何だろうか?と言う事。まさにEDG'Sです。
日ごろはマーケティング事業を地道に進め顧客の信頼を勝ち取り、企業の意識を変えることをミッションとしています
強み・・・ワンストップ
企画から実装・運用まで出来るマーケティング会社はないのだとか。
顧客のDXに対する要望は多種多様。一つのツールや業務の支援だけでは対応できないもの。
よって変革の内製化・日常化、一気通貫はスタンダードです。
そういう意味では会社内で起業させるやり方もメンバーズの強みではあります。
当方が独自に強みだと思うのはこの会社の離職率。
IT業界の離職率の平均11.8%。(平成 30年雇用動向調査結果の概況)ですが、メンバーズの21年3月期の離職率は6.5%。
業界平均より低いです。但し、19年・20年は10%を越えているので注意は必要ですが、CSVを目指す上で自分たちの会社から改革を続けてほしいですね。
業績
21年は2Qまでコロナの影響で通常活動ができず、3Q以降に前年と同水準までこぎつけた格好です。

ただ、社内起業の売上が過去最高になったことは好材料。
社内企業は付加価値の高い領域に特化している事。そしてリモートワークや人材採用が遅れたことによる経費削減が成長要因です。
マーケティング業界と言うと最先端を走っている印象ですが、意外と対面を重んじるようで、コロナにせっつかれてリモートに取り組んだのは興味深いです。

営業利益率は
20年・・・11.7%
21年・・・10.4%
22年・・・11.8% 小数点第2位以下は切り捨て
総利益率は31~32%程。

テンバガーの条件に照らし合わせてみると
・売上が4年で2倍⇒〇
・営業利益率が10%以上⇒〇
・上場して5年以内⇒× 2006年11月上場
・社長が筆頭株主⇒〇 22.4%保有
・時価総額が300億円以下⇒× 435億円(2021年7月1日現在)
上場してから15年経っていますが、時価総額は意外と小さいです。デジタルホールディングスと同じで会社の1つの転換点ですね。DX事業を皮切りにビジネスモデルを転換できるか見所です。
チャート
昨年の7月頃から現在まで右肩上がりの綺麗なチャート。
直近はボリンジャーバンドの+2σを抜けて上髭が出ています。一旦下落かもしれませんね。
MACDのヒストグラムも赤⇒ピンクに変化です。
RCIは+80に短基線が触ったので過熱感アリです。
素直に考えるなら押し目待ちの場面です。
信用取引に関して
2021年6月25日現在で
売残 41.7 買残 112.1 (千株) 倍率 2.69
信用取引には問題はないですね。
懸念点
ポイント
・DX事業の進捗
・人材の採用と育成
内製化、ワンストップ、株価・業績は共に右肩上がりなのでこれと言った懸念点がないです。
まあ、他社と同様DX事業を成功させるための人材を確保して育てられるか。
「入社すると企業のトップと繋がれますよ」とか特別な技術が身に付くとか、福利厚生が充実しているが採用の売りになるのでしょうか。
まとめ
・メンバーズは95年創業のマーケティングの会社。
・大企業向けのWEBマーケティング支援と人材派遣が主力事業
・社内起業でDXの専門家を育成している
社会の価値観を変えようとするコンセプトは素晴らしいですね。
その為にDXをどれだけ進められるか。
人材確保をできるか
注目です。
ありがとうございました。
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