
今回はそんな質問に答えていきます。
IRJで800万円の利益を得たshigeです。
今回のDX関連銘柄はデジタルインフォメーションテクノロジーです。(以下DIT)
ワクチン接種が進むにつれトヨタなど知名度のある銘柄が買われています。しかし、資金はいつも循環していますから、次にグロース株が買われるのを待ちながら勉強して行きましょう。

この記事の内容
・ショーケースの事業内容
・業績、チャートなどからテンバガーが狙えるかを分析
公式HP
2030年まで続くと言われ、国策でもある”DX”に売り無し。そう信じて頑張っていきましょう。
こちらも参考に
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ビジネスモデル
1998年創業のSaaS型マーケティングの会社。
主力事業は4つあります。
マーケティングSaaS事業
広告・メディア事業
クラウドインテグレーション(DX)事業
投資関連事業
マーケティング事業のサービスとしては、ネットで会員登録等する時の個人情報を入力をサポートする「Form Assist フォームアシスト」。
それからネット上で本人確認する時に使う「ProTech ID Checker プロテック アイディー チェッカー」がメインですね。
メディア事業のサービスとしては、スマートフォン関連の最新テクノロジー、ガジェットなど多岐にわたる分野のニュースを配信しているスマホ関連総合情報Webマガジン『bitWave』。
このサービスは月間600万PV、UU(ユニークユーザー)数200万と言われています。また株式投資や保険・ローンなどの金融メディアの「金融Lab.」もスタートさせた。
ショーケースは元々金融業界に顧客が多く、クレジットカードへの送客などアフィリエイト収入としての拡大を目論んでいる。
広告事業のサービスとしては、従来から提供してきた運用広告関連「ナビキャストAd」と、SNS広告・スマートフォンアプリ対応の「SHOWCASE Ad」があります。
クラウドインテグレーション事業のサービスとしては、株式会社プラップジャパンと共同開発した「PR オートメーション」があります。
企業が何か発表する時の場面ごとに定型文を用意したり、貴社へリアルタイム通知するなどいわゆるシャドーワークの負担を減らすサービスです。昨年の9月にサービスを開始して1か月で60社以上の大手企業が導入したそうです。
また、横浜銀行の目的別ローンにおける契約内容の確認手続きをクラウド化するシステムを開発する等、DX関連へ力を入れ始めています。
投資関連事業としては、連結子会社 株式会社Showcase Capitalがベンチャーキャピタルとスタートアップ企業を引き合わせる「SmartPitch」を運営しています。登録されたスタートアップ企業は170社を越えているそうです。
2020年12月期の部門別の売上高
売上高 | 前年同期比 | 営業利益 | 前年同期比 | |
SaaS事業 | 881 | 84% | 592 | 83% |
広告・メディア事業 | 434 | 115% | 65 | 55% |
クラウドインテグレーション事業 | 119 | ▲1 | ||
投資関連事業 | 93 | 19 |
クラウドインテグレーションと投資関連は新規事業なので前年同期比は”なし”です。
強み・・・顧客基盤、開発能力
決算説明資料にはサービス導入企業の一覧が載っていました。ただ、その企業が有名どころばかりなのです。
例えば、
イオン銀行、NTTファイナンス、マネックス証券、楽天証券、アサヒビール、ヱスビー食品、イオンリテール、日清食品、バンダイ、パソナ、リクルートキャリア、サイバーエージェント、東京ドーム、博報堂、電通。
など全部で8000社以上はあるとの事です。
システム開発能力も強みですね。
ショーケースは徹底的に顧客に寄り添うスタイルを取って折り、開発スピードがあり低コストで高品質。それが高い顧客満足度に繋がっています。
ショーケースは元々マーケティングの為の販促物の製作受託をしていたので、業界ごとの顧客の考え方や特徴を知っていて、それがシステム開発をする時に役立っているように思います。創業社長の人脈から始まったのか、飛び込み営業で顧客を増やしていったのかはわかりませんが、この販売網は面白いと思いますね。当方としてはLTSを想起しました。
業績
2019年の利益がマイナスなのは不採算事業の撤退による損失や持分法適用会社の損失分等です。
詳しくはこちら
それをきっかけに前社長が退任。2019年12月期を第二創業と位置づけ高採算の事業へ積極投資の方針に切り替えました。
20年はコロナの影響で金融関係へのフォームアシストの新規販売が思うように進まず、前期比で▲10%となりました。
フォームアシストはストックビジネスなのでここが不調だと経営に大きく影響しますね。
今後、ショーケースはDX関連に重点を置くようですが、その為にはエンジニアの確保と俯瞰的にアドバイスできるコンサルも大切になります。株の購入を検討している方は人件費がのしかかってくることを想定してください。
営業利益率は
20年・・・2.9%
21年・・・4.39%
22年・・・6.8% 小数点第2位以下は切り捨て
新規事業次第なので、レンジでの業績予想となっており営業利益率もそれに比例します。
外部環境を踏まえるとさすがに19年の様な赤字はないでしょうが、フォームアシストやプロティックアイディーチェッカーで経営基盤を安定しつつ、どこまで戦略がハマるか注目です。
総利益率は70%を越えているので評価できます。
テンバガーの条件に照らし合わせてみると
・売上が4年で2倍⇒×
・営業利益率が10%以上⇒×
・上場して5年以内⇒× 2015年3月上場 7年目
・社長が筆頭株主⇒△ 提携先のAI insideが筆頭株主なので悪影響はないと思われる。
・時価総額が300億円以下⇒62.3億円(2021年7月13日現在)
厳しい数値が並んでいます。
20年12月時点でROEは1.7%。ROAは0.8%と資金効率の観点からも良くないですね。
チャート
週足5年チャートです。
株価は2018年初頭をピークに下がり続け、昨年終盤に長い上髭をつけて再度下落中です。
MACDはヒストグラムが緑⇒薄緑ですが短長期線が2本ともマイナス圏で下向きなので、少なくても買う場面ではないですね。
RCIはいわずもがなです。
信用取引に関して
ショーケースは非貸借銘柄なので参考値です。
2021年7月2日現在で
売残 0.1 買残312.5 (千株)3125 倍率
懸念点
ポイント
・成長企業だが配当を出している
・新規事業の動向が未知数
一般的に配当は成熟した企業が余った利益の使い道として出しているものです。逆に成長企業はお金を使う所が多いので配当を出している場合じゃありません。そういう意味でショーケースはまだまだ成長段階にも関わらず、配当を出しているので

と思います。
サービスの着眼点は良いのに、経営がイマイチな企業ってシステム開発系に多い印象です。
まとめ
・ショーケースはSaaS型のマーケティング会社。
・総利益率は良いが不採算事業処理などで経営は不安定。
株探の数字だけ見ていると上手く行っていそうな印象でした。しかし、経営の変遷など数字以外の部分を見てみると積極的に投資するには至りませんね。
優良企業だけではなく不安定な企業を分析することで、審美眼を養えたらいいと思って記事にしています。
この記事が何かの役に立てたらうれしいです。
ありがとうございました。
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