
今回はそんな質問に答えていきます。
IRJで800万円の利益を得たshigeです。
ワクチン接種が進むにつれトヨタなど知名度のある銘柄が買われています。しかし、資金はいつも循環していますから、次にグロース株が買われるのを待ちながら勉強して行きましょう。

この記事の内容
・オーケストラの事業内容
・業績、チャートなどからテンバガーが狙えるかを分析
公式HP
2030年まで続くと言われ、国策でもある”DX”に売り無し。そう信じて頑張っていきましょう。
こちらも参考に
広告
ビジネスモデル
デジタルマーケティングとDXの2つを軸とした会社です。
はてな
デジタルマーケティングとはネット上の広告の事。
オーケストラが扱っているのはTVや新聞の様な「枠」を買う広告ではなく、入札額や内容をその都度柔軟に変更していける広告です。youtubeの広告がそれに当たります。
2019年、日本の広告費は全体で6兆9381億円、そしてネットがTV広告費を抑え2兆円を突破しました。
スマホの普及で個人がネットを使う事が多くなりネットの方がTVより影響力を持ちました。それにつれて多様化も進みました。
ユーザーに”刺さる”広告という意味では柔軟に対応していける運用型の方が理にかなっていますね。
そして最近ではコロナ化をきっかけとしたデジタル化の波もあり、DX事業にも力を入れています。

強み・・・広告事業で得た「顧客情報」
広告事業を通して得た顧客情報が強みになっていると思います。
その情報をクラウドインテグレーションなどのDX分野に応用し、効果的な営業が可能になっていると予測します。
一口にDXといっても会社ごとに事情が異なるので無闇にAIやRPAを導入すればいいという訳ではないです。まずは顧客の現状を把握し、どの業務をIT化するか、どの業務は人間が引き続きやるかを判断しなければいけません。その際顧客情報が生きてくるんですね。
ポイント
DXやシステムインテグレーションなどデジタル関連のサービス事業は始めやすい分マネされやすいという欠点があると思います。だからデジタル以外の部分、エンジニアの質や営業力などで競合他社と差別化ができるか?この点が重要になります。
「千年投資の公理」という本では、株式投資をする際に”経済的な堀”があるか?ないか?をキーポイントに挙げていました。
経済的な堀とは「長く利益を出し続けるための強み」の事です。
経済的な堀にはいくつか種類があるのですが、その1つとして”販売網”挙げられています。
商品やサービスは簡単にマネされる。行政の認可も期限がある。だけど販売網に期限はなく、マネもしにくい。
顧客側から見ても、別の会社のサービスに乗り換えるにはコストがかかり自社の従業員の再教育もしなければいけない。だから販売網は効果的な堀になると言う事です。
確かに「販売網の獲得」を目的としてM&Aをしたり、コネクションの広い人を外部から社長に招聘しますからね。自前で販売網を持っている企業は強いと思います。
そういう意味で顧客情報がオーケストラの強みになっていると思います。
業績
*数値は四季報をベース
20年度はオフィス増床とDX人材への投資をしたにもかかわらず大幅増収増益。
部門別で見ると
前年比でDX事業が売上35.8%増。デジタルマーケティング事業が22.1%増。
4Q単体でも前年同期比でDX事業が30.7%増。デジタルマーケティング事業が24.9%増
観光業・鉄道・百貨店が大幅な赤字にと比べ、ネット関連は強いですね。非対面やテレワークはコロナ前から叫ばれていましたが日本人は変化を嫌う民族。外圧があってようやくデジタル化が進んだという所です。
気になる点は
ポイント
・売り上げは伸びているが営業利益率が6%前後にとどまっている
事です。
2020年度の部門別の売上は DX事業で3390 (百万円)
全体の売上に占めるDX事業の売上は28.6%。
前向きに考えれば採用したDX人材が稼ぐようになれば、営業利益率も改善してくると予想できます。ただそうならなかった場合や案件獲得が思うようにいかなかった場合は注意が必要です。
まあセラク同様DX事業は後乗りなので、ブームが去る前に体制構築しようと経費が先行しています。
テンバガーの条件
・売上が4年で2倍
・営業利益率が10%以上
・上場して5年以内
・社長が筆頭株主
・時価総額が300億円以下
です。
売上が4年で2倍⇒〇 余裕で達成
営業利益が10%以上⇒× 6%前後しかない
上場して5年以内⇒〇 しかし16年9月上場なので間もなく6年目になってしまう
社長が筆頭株主⇒〇 19.5%持っている
時価総額が300億円以下⇒〇 280~285億円
という評価です。
ちなみに2019年度のEPSが下がっているのは有価証券の評価損の為です。
EPSは20%以上増をキープしてほしいのですが、近年は約17%増だったり30%以上増だったりとばらつきがありますね。「安定感がない」印象です。
オニールの本を読むと25%以上増が望ましいとされています。当方の経験ではIRJが大化けする前は毎年20%増を繰り返しており順調に事業が拡大していました。そこへ大型案件の獲得でEPSが2倍になり、チャートも右肩上がりを形成しました。
オーケストラもどこかのタイミングでビッグチェンジが欲しいですね。
チャート
ボリンジャーバンドのミッドバンドで綺麗に跳ね返っています。ただしMACDのヒストグラムは緑が点灯中。2本のラインも高値圏にあります。
ヒストグラムと2本のラインどちらを優先させるかですが、

ヒストグラムは2本のラインの乖離幅を表しているだけで、それが高値圏か安値圏かまではわかりません。「ヒストグラムが緑だから安値圏」と思って買ってしまうととんでもない損失を受けます。

RCIの短期戦はマイナス50付近ですが他のテクニカルチャートよりは当てにならないので参考程度でいいでしょう。
現在市場の資金はバリュー株やアフターコロナ銘柄に移動していますから、チャートを踏まえても急いで買う場面ではないように思います。
懸念点
ポイント
・営業利益率が6%である点
・信用倍率が1340倍 買残268・0 売残0.2 (千株)
営業利益率についてはすでに述べた通りなので割愛します。
信用倍率については売残が0.2株(200株)しかないので大きくなっています。
買残は26万8000株なので、売りが増えてくれば信用倍率が3倍や6倍に落ち着いてくると予想します。
買い残の多さは期待の表れですね。株式分割してチェンジのようになる事は避けて欲しいです。
営業利益率以外はそんなに大きな問題はなさそうです。
まとめ
・オーケストラはネット広告の会社でDXにも取り組んでいる
・業績は右肩上がりだが営業利益率は6%程度
・急いで買うタイミングではないように思われる
全体的な印象はセラクと同じで「成長途上」。
ただオーケストラの方が顧客情報を持っているので有利かなと思います。
現在はDXの波が来ていますが、最後はDX以外での勝負になるでしょう。その時に備えてどんなサービスを生み出すのか、どんな企業と組んでいくのか。
注目しましょう。
ありがとうございました。